Nuoyan Mijiu  W-R06

国名 / CountryChina/中華人民共和国

出展分野 / Product CategorySake & Shochu / 日本酒・焼酎

出展者プロフィール / Exhibitor Outline中国における米酒の歴史は古いが、ヌオエンは新たな可能性を切り拓こうとしている。

紹興酒のような伝統的な黄酒や市場の甘口米酒とも異なり、日本酒のような米を原料とする醸造酒とも一線を画す。福建省武夷山産のもち米と清冽な水資源を厳選し、微生物を科学的に培養・拡張する手法で、現代人の味覚に適した中国米酒を創造している。

醸造家となる前、黄禺(ホアン・ユイ)氏はデザイナーとして活動。2010年に故郷の福建省に戻り米酒造りを始めた。彼が常に思索する核心は「現代の中国米酒が持つべき風味とは何か」という命題だ。

ワイン造りと日本酒の知見を研究しつつ、中国伝統の醸造技術を再解釈。黄氏は現代微生物科学の発展こそが、ヌオエンによる中国米酒の新スタイル確立の基盤だと確信している。

もち米は糖化酵素の働きで糖化され、酵母による発酵を経て多様な風味の米酒が生まれる。微生物活動が風味に与える影響を深く研究する前提として、科学的で精密な生産工程の確立が不可欠だが、これが従来の中国醸造所に欠落していた要素だった。

当初、黄氏は酵母や麹菌など微生物研究の複雑性を過小評価していた。もち米を原料とする米酒業界には確立された研究事例がなく、ワインや日本酒用の酵母も原料・環境・製法の差異から、現地適応した調整と培養が必要だった。数多の実験を重ね、ヌオエンは独自の微生物コロニーを開発。複合的な果実香と乳酸の清涼感が調和したクリーンなスタイルを確立した。

現在、瓶内二次発酵式の発泡米酒、低温殺菌未処理の生原酒、樽熟成の古酒など多様な製品ラインを展開。豊穣な味覚プロファイルが様々な料理と調和することから、高級中華レストランからの支持を集めている。