
Pabala Winery W-R06
国名 / Country:China/中華人民共和国
出展分野 / Product Category:Wines / ワイン
出展者プロフィール / Exhibitor Outline:北緯27度は葡萄栽培の主流地帯とは程遠く、ましてやアイスワイン造りとなれば奇想天外に聞こえる。だが、標高が十分に高ければ話は別だ。
帕巴拉 ワイナリー創業者の胡其修(フー・チーシウ)は中国で最初期のアイスワイン貿易商の一人。ドイツやカナダ産のアイスワインを扱いながら、常に「中国産アイスワイン」の可能性を探求していた。氷結葡萄酒に必要な寒冷気候を求め中国北部の産地を調査する中、彼が最終的に選んだのは西南の秘境・シャングリラだった。
雲南省シャングリラ・ウェイシー鎮に位置する帕巴拉 ワイナリーは多民族が共存する地。葡萄との縁は19世紀のフランス人宣教師時代に遡る。標高2400メートル以上の高地がもたらす豊富な日照と冷涼な気温、20℃を超える昼夜の温度差は「一日に四季あり、十里で天変わる」という特異な気候を形成。低緯度かつ高海拔という矛盾が葡萄の酸度と糖度に絶妙な均衡をもたらす。胡氏はこの地こそ個性あるアイスワインを生むと確信し、チベット伝承の聖堂に因んでワイナリーを命名した。「帕巴拉」とは崇高で神聖な意味を有する。
帕巴拉 ワイナリーではヴィダルやリースリングを栽培。葡萄本来の香味特性を最大限に引き出すため、8~10℃の環境で4~5ヶ月という長期発酵を実施し、芳香成分の保持に努めている。これにより酸味と甘味の調和が取れ、芳醇で余韻悠長なアイスワインの品質を確立した。
2012年以降、アイスワイン特化のこだわりが実を結び、同ワイナリーは国際ワインコンクールで数々の栄誉に輝いている。「アイスワインは極めてロマンティックな製品。専門的醸造技術と土地の風土・文化理念との融合が不可欠です」と胡氏は語る。「優れたワインは地域の顔となり、世界へ文化を伝える架け橋となれる」